特集上映&避難者トーク企画
「3.11を改めて考える~原発問題を中心に~」
第6回:Beyond the Time 時を超えて

開催日

2022年11月12日(土)、12月11日(日)


上映日程

11/12(土)
13:00『New World』
<トークゲスト>
岩崎孝正監督 ※リモート出演

12/11(日)
13:00『10年後の空へ OKINAWAとフクシマ』
<トークゲスト>
輿石正監督(「じんぶん企画」代表、沖縄のヤンバルで映像制作を続ける映画監督、本作出演) ※オンライン登壇
村重空さん(本作出演)※オンライン登壇
安藤栄作さん(福島県いわき市から奈良へ避難移住、彫刻家)
森松明希子さん(福島から大阪へ母子避難)

※ほか避難者や映画出演者もオンライン参加予定
※トークゲストは予定です。


イベント概要

福島原発事故から11年・核被害に節目などない!

2011年3月11日に発生した東日本大震災より11年。
ここ関西でも、多くの避難者を受け入れ、被災地支援・避難者支援・脱原発など、様々な活動が展開されてきましたが、いまだ明らかにならない問題も多いまま、原発問題・避難者への対策・被ばく対策など、不十分なまま、風化が進んでいます。

3.11関連の映画・映像作品も数多くとられましたが、十分に観る機会がないままの作品も多い状況です。
そこで、被災者・避難者の声に耳を傾けながら、作品をみて考える特集上映を継続して行っていきます。

各回上映後には、監督や出演者をはじめゲストをお迎えしてのトークも、リモートを活用しながら開催予定です。

<協力:東日本大震災避難者の会 Thanks &Dream (代表:森松明希子)、311特集上映実行委員会>


上映作品【11/12(土)】

NEW WORLD
岩崎孝正作品集
福島県相馬市出身、岩崎孝正監督の目を通して描かれる原発事故後の世界。
「ふるさとに旅する」と題して製作された3本のオムニバスと、1本の短編作品から構成される作品集。

震災と原発事故により、世界が一変した人がいることを知って欲しい。
滅茶滅茶にされた地から、目をそらさず誰よりも当事者が希望を探そうとしていることを感じて欲しい。

-ふるさとに旅する-
「自然と兆候/4つの詩から」(2015年/50分)
「MEMORIES」(2019年/6分)
「カツテノミライ」(2019年/45分)

-短編映画-
「simulacrum」(2020年/3分)

<岩崎監督のメッセージ>
東日本大震災というカタストロフィの後、新しい世界(NEW WORLD)を見たいと思った。この映画は、その旅の記録である。
予告編:『自然と兆候/4つの詩から』

上映作品【12/11(日)】

10年後の空へーOKINAWAとフクシマー
(2011年/輿石正監督/92分)
2011年、福島原発事故後、福島県いわき市から沖縄県名護市へと母子避難してきた小学二年生の空くん。
受け入れたのは、幼少期を福島で過ごし、25年前に沖縄北部に移住した輿石正監督。沖縄の人や自然との触れ合いの中で元気を取り戻していく空くんの姿に、沖縄と福島が抱える「苦しみ」を重ねて描き出す。

10年後の空くんへのメッセージをこめて、基地と原発という国策に苦しむ庶民が助け合う姿を描いたという輿石監督の一人称のドキュメンタリー。

11年たった今も解決には程遠い沖縄・福島の問題についても大切にすべきことは何かを考える。

料金

一般:1,500円
シニア:1,200円
学生以下・会員・障がい者:1,000円
※9/13(火)から販売開始

●インターネット販売(クレジットカード決済のみ)
9/13(火)15時より 下記URLにて販売開始。
但し、お座席がなくなり次第販売終了。
当日券は、残席があった場合のみ、当日開館時間より窓口にて販売。

【チケット購入ページ】

11/12(土)
13:00『New World』
https://nanageitheater7.sboticket.net/reserve?schedule=7879

12/11(日)
13:00『10年後の空へ OKINAWAとフクシマ』
https://nanageitheater7.sboticket.net/reserve?schedule=7880

●劇場窓口販売(現金・paypay決済)
9/13(火) 15時より販売開始。最終作品上映開始30分後まで販売。
但し、お座席がなくなり次第販売終了。
当日券は、残席があった場合のみ、当日開館時間より窓口にて販売。


監督・登壇者プロフィール【11/12(土)】

岩崎孝正監督

1985年・福島県相馬市磯部生まれ。映像作家、映画監督。
東北芸術工科大学大学院デザイン工学部映像領域卒業。
映像表現の新たな可能性に果敢にチャレンジする映像作家として、「フクシマ」に向き合う映像作家として、ドイツの「ニッポンコネクション2016」や「第14回大阪アジアン映画祭」(2019)でも上映され注目されている。

東京の日本ジャーナリスト専門学校卒業後、編集プロダクションを経てフリーライターとして働いている時に3.11を経験。
専門学校の友人で名取洋之助写真賞受賞の写真家・山本剛士氏の提案を受けて、3.11後の取材を決心。帰郷後、南相馬市の印刷会社で働きながら取材をはじめる。
せんだいメディアテークが立ち上げた「3がつ11にちをわすれないためにセンター」(通称「わすれン!」)に参加。
2011~2014年に映像作品『福田十二神楽』『福島の光景』『福島の光景+α』、『村に住む人々』(札幌国際芸術祭2014にて上映)を制作。

本格的に映像を学ぶため、2014年に東北芸術工科大学大学院デザイン工学部映像領域に入学。
2015年、大学院二年の時に『自然と兆候/4つの詩から』を制作。山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映される。

在学中にはデザイン工学部映像学科教授の林海象監督を故郷に案内し、『BOLT』を製作。
「みちのくあーと巡礼キャンプ2016」に参加し、『カツテノミライ』の構想を得る。
卒業後、『Memories - 追憶の光景 -』(2018)『カツテノミライ』(2019)、短編映画『Simulacrum』(2020)と故郷をテーマに映画制作を続けている。
現在、本業の映画制作のほか、写真撮影、専門学校での講義、Youtubeでの発信、映画の編集などで活動中。


監督・登壇者プロフィール【12/11(日)】

輿石正 監督

1946年 山梨県生まれ。「じんぶん企画」代表
36年前に東京から沖縄県名護市に転居

村重さん一家は福島県いわき市で被災し、共通の知人を通して沖縄名護市へと避難してきた。福島第一原発からは40キロ圏内で、政府は問題ないと繰り返したが、納得できなかった。両親は空くんの将来を一番に考え、沖縄行きを決めた。
空くんとの出会いには、不思議な縁を感じた。幼少期を福島で過ごした過去の自分と、今の空くんが重なった。

「空くんを通して原発と基地への人々の思いを訴えたい。映画を観た人たちが原発と基地の問題を共有できたらいい。基地沖縄、福島原発の苦しみを素直に写したい」
(DVDジャケットの言葉より)

輿石正さん制作・ドキュメンタリー映画
『シバサシー安里清信の残照』(2012年/90分)
『10年後の空へーOKINAWAとフクシマ』(2011年/ 90分)
『辺野古不合意-名護の14年とその未来へー』(2010/90分)
『未決・沖縄戦』(2008年/89分)
『悼画 金城祐治さんー辺野古・「命を守る会」の根もとにはー』(2009年/90分)
『ノグチゲラの里から地球の未来へ』(2010年/43分)
『基地はいらない 命の響きー名護・辺野古の記憶と記録』(2002年/90分)
『泥の花-名護市民・辺野古の記録』(2014年/90分)
『岸辺の杭』(2020年/106分)

安藤栄作さん

(福島県いわき市から奈良県に避難移住 彫刻家)
1961年、東京下町生まれ。
1986年、東京芸術大学彫刻科を卒業。
1988年頃から原木や廃材を手斧1本で彫り刻み、具象抽象を超えて、ダイナミックな生命エネルギーを形にし続けている。
1990年、福島県いわき市の山中に移住し、大自然の中での彫刻制作に打ち込む。2006年同市の海沿いで暮らし始める。
2011年3月11日東日本大震災にて被災。自宅、アトリエ、数百点の作品、愛犬を津波で失う。放射能から逃れて、高校生の娘さんとともに、新潟をはじめ、避難先を転々とした後、5月末奈良県明日香村に一家で着地。
2012年には天理市へ。避難の道のりは平たんではなかったものの、想像を絶する破壊と感情の揺さぶりの中、分断されていた人々の心が、あの日を境に何かを想い出したように繋がり始めているのを感じる。「私達アーティストには今何ができるのだろう」と問いながら、津波で失われた命への祈りを込めた作品など、みるものの魂を揺さぶる作品を作り続けている。

2017年、第28回平櫛田中賞受賞。
2019年、第10回円空賞大賞にて円空賞受賞。

◇個展・グループ展・パフォーマンスなど多数。
◇彫刻家でお連れ合いの長谷川弘子氏との二人展も好評。
◇2019年には、フランスで個展・グループ展を開く
◇多ジャンルアートの協働で、福島を語り紡ぐ「もやい展」にも参加。
◇エッセイ集『降りてくる空気』絵本『あくしゅだ』等も出版。
◇原発賠償関西訴訟の原告の一人

森松明希子さん

福島県在住中に東日本大震災及び福島原子力惨禍に被災。
0歳と3歳の2児を連れて大阪へ母子避難。
東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream(サンドリ)を主宰。
原発賠償関西訴訟原告団代表、原発被ß害者訴訟原告団全国連絡会共同代表、を務める。 国内外で講演を続け、災害による被災者・避難者・原発事故被害者の人権について訴え る。
2018年スイス・ジュネーブの国連人権理事会にてスピーチ。
参議院東日本大震災復興特別委員会に参考人として招聘され、被災当事者として陳述を 行う。
2019年3月フランス・イギリス・ドイツ・ベルギーで訴える。
2019年10月31日「黒田裕子賞」受賞
著書に『母子避難、心の軌跡』(かもがわ出版、2013年)、『災害からの命の守り方ー 私が避難できたわけー』(文芸社、2021年)
共著:「3.11避難者の声 当事者自身がアーカイブ」など。


これまでの上映作品

第1回:2021年3月13日(土)・14(日)開催
福島原発の歴史を学ぶ/事故発生当時を振り返る/声をあげる人達の声を聴く
『「知事抹殺」の真実』『東電テレビ会議 49時間の記録』『ソドムの嘘 ゴモラの呪縛』『終の住処を奪われて』
https://www.theater-seven.com/ev/ev_s210313.html

第2回:2021年12月11日(土)開催
海外とつながり、海外に学ぶ
『真実はどこに?』
https://www.theater-seven.com/ev/ev_s211211.html

第3回:2022年1月22日(土)開催
海外とつながり、海外に学ぶ
『パレスチナからフクシマへ』
https://www.theater-seven.com/ev/ev_s220122_2.html

第4回:2022年3月4日(金)・27日(日)開催
想いを受け継ぐ/劇映画だから描ける真実を観る
『逃げ遅れる人々 東日本大震災と障害者』『朝日のあたる家』『BOLT』
http://www.theater-seven.com/ev/ev_s220304.html

第5回:2022年8月11日(木祝)、9月11日(日)開催
核被害に向き合い、つながり、闘い、生き抜く
『ヒロシマ、そしてフクシマ』『かくれキニシタン~声をあげる10年目の福島~』
https://www.theater-seven.com/ev/ev_s220811.html


会場

シアターセブン
〒532-0024 大阪市淀川区十三本町1-7-27 サンポードシティ5階
TEL:06-4862-7733
MAIL:info@theater-seven.com
WEB:http://www.theater-seven.com/