わたしが、わたしを受け入れるまでの軌跡です。 岸本景子（きしもとけいこ）｜1979年大阪府貝塚市生まれ。ビジュアルアーツ専門学校放送映画学科・摂南大学法学部卒。31歳の時に、兄の失踪による民法第30条(失踪宣告)の申立てで揺れ動く男と周囲の人々の心情を描いた『HEAVEN』を制作。以降、『ある夏の送り火』、『グッド・バイ』、『家族の肖像』と一貫して「家族の喪失と再生」をテーマにした作品を発表している。テーマとともに一貫しているのが地域の人たちとともに映画づくりを行うスタイル。香川県さぬき市が舞台の『ある夏の送り火』では、まったく地縁のないところから取材を重ねて支援者を増やし、現地での完成披露試写会では500人のホールが満席になるまでになった。自身が暮らす大阪市西淀川区で撮影された『家族の肖像』では地元の有志によるサポートチームとともに制作。大阪・シアターセブンのほか、東京・名古屋でも上映された。

PROGRAM A
ある夏の送り火（2016年／93分）

香川の小さな漁村の伝統行事をテーマに
家族の再生を描いた長編作品
ある夏の送り火（アンコール上映）
2016年／93分　岡山映画祭2012正式招待作品・新人監督映画祭2017長編コンペティションノミネート作品
時を経て伝統行事 「送り火」を復活させた、香川県さぬき市鴨庄 白方という小さな漁村を舞台に、海で娘を失い心を閉ざすようになる 母親とその家族の再生を描く。
監督：岸本景子／脚本：堤健介
出演：竹田朋子、倉増哲州、眞鍋歩珠、石垣のぼる、福山俊朗、上田泰三、川瀬陽太、木元としひろ　ほか

PROGRAM B
あずさとさんぽ（2017年／15分）
HEAVEN（2012年／34分）

岡山県総社市の人たちと創りあげた
ハートフルな短編＆スタイリッシュな初監督作
あずさとさんぽ
2017年／15分
東京から総社に移住を決め、見学にきた家族。一人娘のあずさは東京に帰ろうと飛び出す。やがて迷子になり、さまよった総社の街で地元の少年と出会い——。
総社商店街の町並み保存プロジェクトとして制作された短編。
監督：岸本景子／脚本：堤健介
出演：眞鍋歩珠、住田凌麻、渡辺あつと、中本良子　ほか

HEAVEN
2012年／34分　岡山映画祭2012正式招待作品、シネドライブ2012
兄が失踪して以来、家業を継ぎ、身代わりのように生きてきた貴文。「失踪宣告」の手続きを終え、葬儀も済ませた８年目のある日。街角の踏切にの向こうに見えたのは、昔と変わらぬ兄の姿だった——。
監督：岸本景子／脚本：堤健介
出演：神尾直人、竹内誠、竹田朋子、中村光男、伊藤壽子　ほか

PROGRAM C
呼吸（2018年／18分）
グッド・バイ（2017年／51分）

南森町グラスホッパーズとの共同企画
生きる希望の芽生えを描いた2本
呼吸
2018年／18分
岡山県総社市で塾を営む瞳は孤独な朝を迎えた。夫を失って６年目の命日。自分だけが生き続けている罪悪感。ふと立ち寄った喫茶店には生前と変わらない夫の姿があり——。総社商店街の町並み保存プロジェクトとして制作された短編。
監督：岸本景子／脚本：堤健介
出演：野中朋子、倉増哲州、総社市のみなさま

グッド・バイ
2017年／51分
この週末、萌預かってくれる？元妻からの電話から娘との思い出づくりの２日間がスタートした——。変わりゆく大阪中津の風景のなかに繰り広げられる家族の物語。南森町グラスホッパーズの公演のために制作した作品。
監督：岸本景子／脚本：堤健介
出演：倉増哲州、小野木咲雪、貴島功一朗、野中朋子

PROGRAM D
家族の肖像（2021年／51分）

父と向き合い、自分を見つめていく
西淀川発、一歩を踏み出すための物語
家族の肖像(アンコール上映)
2021年／51分【みてアート2022クロージング上映作品】
２０年前に失踪した父の報せを受け、生前暮らしていたアパートの片付けに行く息子。そこへ偶然訪ねてきた青年との出会いをきっかけに、父との関係性を再構築していく。大阪・西淀川で立ち上がった映画制作サポートチーム【西淀川映画プロジェクト】の人たちの協力で制作された。
監督：岸本景子／脚本：堤健介
出演：保坂直希、GON、篠崎雅美、倉増哲州、竹田朋子、山本陽梛汰、木元としひろ　ほか

スペシャルプログラム開催！

「岸本景子監督特集」アフタートーク＆『Hola!出来島!!』上映会

日時：5/3(金祝)　19:00～20:30
会場：塚本ELEVATE（エレバティ）
※シアターセブンでの開催ではありませんので、ご注意ください。
料金：前売1,000円、当日1,300円（ワンドリンク付き）