山に寄り添う生活をまるごと残そうとした、記録映画の金字塔
ケモノの狩り、川魚の漁、山菜やキノコの採集、田畑の耕作……
ダムに沈むまで、ここには山に生かされた日本人のくらしのすべてがあった-
新潟県の北部、朝日連峰の懐深くに位置する奥三面(おくみおもて)。人々は山にとりつき、山の恵みを受けて暮らしつづけてきた。冬、深い雪におおわれた山では、ウサギなどの小動物、そして熊を狩る。春には山菜採りが始まる。特に家族総出のゼンマイ採りは、戦争とよばれるほど忙しい。そして慶長2年(1597年)の記録が残る古い田での田植え。奥三面は縄文時代から人の住む歴史の古い村でもある。夏は、かつて焼畑の季節だった。川では仕掛けやヤスでサケ・マス・イワナを捕らえる。秋には、木の実やキノコ採り。そして仕掛けや鉄砲による熊狩りが行われる。
「山、山、山……。幾多の恩恵、心の支え……山しかねぇな、山の暮らししかねぇなぁ」と、ある村人は言う。人々は3万haに及ぶ広大な山地をくまなく利用して生きてきた。
その奥三面がダムの底に沈むー ー
記録スタッフは、ダム建設による閉村を前に、一軒の家と畑を借り、山の四季に見事に対応した奥三面の生活を追いはじめた。
関連上映
7/27(土)〜8/2(金)
第七藝術劇場(同ビル6階)にて、
『姫田忠義回顧上映 大阪』を開催。
詳細は
→こちら
上映スケジュール
2024年
8/10(土)~12(月祝) |
10:30(~13:00) |
8/13(火)~16(金) |
11:50(~14:20) |
8/17(土)~23(金) |
11:20(~13:50) |
※8/23(金)で終了 |